ナタ・デ・ココの流行
ココナッツジュースに酢酸菌の一種であるナタ菌を加えて発酵させると表面からジュースが凝固してゆくので、一定の厚みになったところでさいの目に切り食用に供する。このゲル状物質はほとんど菌の合成するセルロースから成る。寒天に近い外観ながら、独特の歯ごたえがある食感をもち、食物繊維が多いのでダイエット食や特定保健用食品としても利用されている。
日本では食品会社のフジッコが初めて菌を持ち帰り、幾度の実験を繰り返してデザート用に適した形で商品化し、独特の食感でヒットした。1993年春ごろ大手ファミリーレストランチェーンのデニーズがメニューに加えた事などにより大ブームになった後、缶詰や瓶詰として単独で売られるようになった他、今では各種食品、飲料と組み合わせて、デザートや菓子として売られている。
日本でのブームによる原産地への影響
1993年の日本でのブームによる消費量の急増により、現地のココナッツ生産者らは特需景気にわき、また需要に供給が追いつかなくなるほどでもあったため、設備投資をして生産力増強を行った。
しかし、生産設備の増強で供給量も増大する頃にはブームが終焉、さらに日本の大手食品メーカーが国内生産に成功したために原産地で加工する需要が激減、生産者らは残った莫大な負債に苦しむ事となった。
食料品の特需景気ブームとブーム終焉による問題は、同じ頃起こっている平成の米騒動や、ボジョレー・ヌーヴォー、ティラミス、パンナ・コッタブームにも見られた。
台湾では「椰果」(イエグオ、yēguǒ)と呼んでいるが、デザートや飲み物に加えるのみならず、イカに似た食感を利用して、刺身、和え物、サラダ、炒め物などの料理にして出すレストランもある。
かなり以前からナタ・デ・ココと同じものである産膜性の酢酸菌の生産するセルロース・ゲルは、均質なセルロース・コロイドのゲルであることから、スピーカーのコーン紙としてなどハイテク素材としての用途が模索されてきたが、近年ではナタ・デ・ココの成分の99%が水分、残りの1%が繊維質であることに着目し、水分を飛ばして乾燥したナタ・デ・ココの繊維質に合成樹脂を浸透させ、有機ELディスプレイのパネルとして使うというアイディアが注目されている。既存のガラス製パネルでは不可能だった、折り曲げ可能な薄型ディスプレイが製造できるようになり、さらにガラス製パネルよりも安価に製造可能な事から、薄型ディスプレイのコスト削減に繋がる可能性がある。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
食用以外でもナタ・デ・ココが使われているとは思っていませんでした。
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